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中国 小児科医が逆恨みの患者家族にメッタ刺しされ死亡

2016年10月06日
中国 小児科医が逆恨みの患者家族にメッタ刺しされ死亡

【新唐人2016年10月06日】

中国では近年、治療に不満をもつ患者やその家族が医者に暴力をふるう事件が相次いでいる。10月3日、山東省莱蕪鋼鉄グループ病院で同病院に勤務する30歳の小児科医、李宝華さんが、刃物で27カ所刺されて殺害される事件が起きた。容疑者は現在身柄を拘束され取調べを受けている。

 

事件が起きる8カ月前、殺害された李さんが容疑者の妻の出産の担当医を務めた。赤ん坊は先天性発育不足で、8時間に及ぶ救命治療を行ったものの、死亡した。その後、容疑者は何度も同院を訪れて賠償金の支払いを求めるなどし、警察に拘留される騒ぎも起こしていた。事件当日、容疑者は凶器を持って同院に向かい、李さんを刺殺した疑い。

 

李さんは優秀な青年医師に与えられる賞を何度も受賞したことがあり、看護師の妻と今年9月に小学校に上がったばかりの子供がいる。

 

近年中国では、患者の逆恨みによる医師への暴行事件がエスカレートしている。殺人事件にまで発展したケースは今回が初めてではない。

 

統計によれば、今年4月だけでも医療をめぐって起きた暴力事件は13件起きている。明るみになっていないケースを入れるとさらに多い。5月には5日間で2件も起きている。

 

中国のメディアによると、中国ではこの10数年間で医療をめぐる事件の発生数は1年に平均22・9%増加しており、医師に対する暴力事件は各病院で1年に平均27回発生している。

 

国家衛生計画生育委員会と公安部が合同で通達した病院の安全に関する手引きでは、各病院に対して、20病床につき1名の警備員の配備や病院職員の金属製ヘルメットの勤務時着用を求めている。しかし、こうした措置にも拘わらず、悲劇は起こり続けている。

 

国際的NGO「中国人権」は昨年、広東省だけでも毎年2万5千~3万件の医療をめぐる暴力事件が発生していると述べた政府関係者の話を発表している。このうち500~600件が裁判になっているという。こうした状況に対して、政府は有効な方策を取らずに放置しているため、医師と患者の相互不信が増している。中国では医療費が高く、医療資源も限られているうえに、モラルの低下が加わって、医師と患者の間の争いは今後も増え続けてゆくと見られる。

 

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2016/10/05/a1289998.html(中国語)

(翻訳/白白)

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